マネジメント層必見 真のリーダーシップを発揮する4つの方法
優れた研修トレーナーである、コヴィー博士(『7つの習慣』の著者)はこのように述べています。
「ほとんどの組織はマネジメントのやり過ぎ、リーダーシップのなさ過ぎである」
現在は様々な企業、サービスが多様化しているため「何が正解なのか?」「将来はどうなる?」と迷う方も少なくありません。
そのような状況の中で、チームを率いるリーダーはどうあるべきでしょうか?
『7つの習慣』の中では、ジャングルという環境で説明されています。
1.方向性を示す
過酷な社会状況・経済状況の中で決断し、成果を作ってゆくことは、未開のジャングルにいるとも言えるでしょう。
うっそうと樹木が茂っているジャングルの中、あなたのチームは道に迷ってしまいました。
リーダーであるあなたは最初に何をすべきでしょうか?
それは、冷静に周囲を見渡し、一番高い木のてっぺんまで登り、周囲360度を見渡して進むべき方向を特定することです。
これはどのような組織でも同様です。
自分たちはどこへ向かっていくのか、組織目的やビジョンを掲げるのがリーダーの最初の役割といえます。
リーダーシップの始まりです。
2.組織を整える
進む方向が決まっていても、ジャングルでは樹木が生い茂り、思うように前進できません。
そのためリーダーは道を整備しなければなりません。下草を刈取り、道を切り拓き、コミュニティを形成し、チームメンバーが歩きやすいように道を舗装するのです。
これが2番目の役割です。
掲げた組織目的の達成に向けて、優先順位を明確にし的確な人員配置や意思決定プロセスの整理など、組織構造やシステムを整えます。
3.エンロールする
エンロールとは、「自己決断を促す」状態を作ることを指します。
「人が何かの魅力や価値を感じ、自分で決めて、自分から物事に主体的、積極的に取り組む状態」の意味です。
「さあ、みんなでこのジャングルを進んでいこう!」と声高に叫んでも、メンバーが主体的に歩き始めなければ目的地には達しません。
そのためにはリーダーには、管理やマネジメントではなくエンロールが必要なのです。
4.模範となる
準備が整いました。リーダーは「よし、あとは目的地に向かって進むだけだ!」と目標とスローガンを掲げ、メンバーを鼓舞します。
リーダーの最後の役割は自ら模範を示すことです。
師匠(メンター)と弟子の関係とも例えられますが、同じプレイヤーであることが何より大事です。
組織において継続的に結果を出し続け、目標達成するために、リーダーはメンバーから信頼されることが不可欠です。
まとめ
リーダーシップとは、「マネジメント側の役職についていれば、自然と身につく能力」でもなく、「一部の限られた人が持つ能力」でもありません。
事業やプロジェクトを推進していく上での日々の業務を通じ、意識しトレーニングを重ねて磨かれていくものなのです。
これらの内容を意識しながら、実践を通して身につけていくと良いと思います。
事業内容は関係ない 経営における師匠の存在
どのような事業内容でも通用する経営者。有名経営者に共通する師匠の存在
京セラの創業者である稲盛和夫氏には、パナソニックの松下幸之助氏。
ユニクロの創業者である柳井正氏には、マクドナルドの藤田田氏。
最近では、「俺のイタリアン」の創業者である坂本孝氏には、その稲盛和夫氏。
めいめいの成功者が、ご自身の著作にて経営における師匠の存在と師匠の大切さを述べています。
その一方で全て独学で、大きな業績を上げている方もいます。
稲盛氏に見ても、柳井氏に見ても師匠とは事業内容は全く異なります。
つまり経営の師から学んだことは、どのような事業内容でも通じる経営者としての根幹部分です。
師匠から学ぶ価値。冷静かつ的確に直言していただくこと
それでは、師匠から学ぶ価値はどのようなことでしょうか。
経営者は事業のトップゆえに普段、自分の事を冷静に客観的に見る力や、周囲で厳しいことを言ってくれる人がいなくなりやすい状況が起こりがちです。
いつも情熱を持ちながらも、自分の事を冷静に客観的に見る力があるからこそ、
「今世の中で何が必要とされているか」、「そのために自分がどんな存在になったらいいか」、それに対する必要な変化が分かります。
逆に、自分の事を冷静に客観的に見る力を失うと、視野が狭くなり経営判断が鈍くなります。
師匠が存在する人は、師匠の目からみて自分にどんな変化が必要か、冷静に的確に教えてもらう事が可能です。
そして、自分自身が「裸の王様」にならないためにも、厳しく直言してくれる師匠を持つ人が多いでしょう。
師匠の考え方や仕事に対する姿勢、その成功法則を学ぶことで自らが成功する可能性も高まります。
坂本孝氏と稲盛和夫氏の師弟愛
前出の坂本孝氏(以下、坂本氏)は、ご自身の著作で師匠の稲盛和夫氏(以下、稲盛氏)とのやり取りについて以下のように述べています。
坂本氏は「ブックオフ」の創業者です。
従来の古本屋のイメージを一新し国内外に800店舗まで拡大。2005年には東証一部に上場を果たしました。
ただその2年後には社内で不祥事が起こり、その責任を取る形で会長職を辞任しています。
そして辞任後は引退してハワイに引っ越して、ゆっくり生活しようとしていたそうです。
この退任劇の際に稲盛氏から呼び出されました。
そしてとんでもない剣幕でガツンと叱られたと述べています。
その時の坂本孝氏は67歳でした。
「最初は何でこんなに怒られるのかと思いました。
後で思えば、『もういっちょやってみろ』という叱咤激励だったのだと思います。
60歳を超えて叱ってくれる人がいることが有難いです。」と述べています。
そして、しばらくすると、稲盛氏がJALの会長に就任しました。
自分より8歳も上の師匠が全身全霊でJALの再建に打ち込んでいる姿を見て「自分が引退などできない、もういっちょやってみるか」と感じたそうです。
そうして立ち上げたものが、「俺のイタリアン」を代表とする「俺の」シリーズです。
まとめ
「良薬は口に苦し、されど病に利あり」
耳が痛いことほど貴重であり、そういったことをちゃんと言ってくれる方は年々少なくなります。
経営においてどのような事業内容を扱っているかは関係ないです。自分の姿勢で生き方を示してくれる師匠は本当に貴重な存在です。
あなたのことを思って本音で直言してくれる師匠と共に、大きな成果を目指しましょう。
歴史から学ぶ 目標設定において大切な4つの内容
仕事や商売においてさらなる大きな結果を作るときには、自分自身や組織を大きく変える時があります。
そのような変革の時には新しい目標設定をすることが大切になります。
様々な偉人や経営者は歴史から学ぶことの重要性を唱えています。
経営者のお薦めのビジネス書に「坂の上の雲」や「太閤記」など歴史書が並ぶ場合も多いです。
歴史は繰り返すと言いますから、未来を予想する上で過去から学ぶことも役に立ちます。
ここでは日本の歴史から変革の時に大切なことを学んでみます。
日本の歴史を見ると時代毎に大きな変革が何度か起きていますが、その中でも様々な経営者に注目されるのが
『明治維新』
です。
歴史の授業で必ず習う項目ですが、そもそも明治維新とは、黒船来航をきっかけに江戸幕府が倒れて武士の世が終わり、日本が近代国家に生まれ変わった過程です。
政治経済、身分制度、法体系などあらゆる分野が一新した一大変革期と言えます。
どうしてそのような大きな変革ができたのでしょうか。
その理由を一つ一つ見ていきます。
明治維新で取り組まれた4つの大変革
1.世界の情勢を踏まえしっかりとした危機感を持ったこと
江戸時代は日本は太平の世で200年以上もの平和が続いていました。
しかし世界はそうではなく、欧米列強がアジア諸国を植民地にするために進出しており、日本も自ら力を持たなければその危険性がありました。
世界の情勢を踏まえしっかりとした危機感を持ったことが変革のできた第一の理由です。
2.明確な目標設定があったこと
「富国強兵(国家の経済を発展させて軍事力の増強を図ること)」
「殖産興業(産業を育成すること)」
これは明治維新の具体的なスローガンですが、欧米列強に対抗できる国家にするというビジョンがあったため、具体的にやるべきことも明確でした。
3.モデルから学んだこと
その時代の大国であるイギリスやドイツ、フランスなどから徹底的に学びその諸制度を取り入れています。
日本古来の制度があるからと頑固にならず、ビジョンの達成に必要なことをどん欲に取り入れました。
4.新しい人材活用
完全ではないですが身分制の撤廃や大学を作ることで、多くの国民が新しく高等教育を受けて立身できる道が開けました。
本格的な義務教育や女性の教育もこの時代からです。
ここでは国家の変革という大きなテーマでしたが、個人においてもこういった視点は取り入れることができます。
個人において取り組むべき4つの大変革
1.世界の情勢がどのようになっているか広く見聞を広げること。
流行り病により世界の情勢は大きく変化しました。
また、テクノロジーの進化に伴い優秀な外国人労働者が日本に流入しています。
日本人だから大丈夫ではなく、自分の仕事が将来も自分しかできないことなのかいい意味での危機感は必要です。
2.明確な目標設定をすること。
終身雇用・年功序列が崩壊し会社が将来設計をしてくれる時代は過去になりつつあります。
自分で自分の将来のビジョンを決めていくことが大事です。
3.自分のビジョンを実現するためにそれを既に実現している人をモデルとして学ぶこと。
学ぶことは真似ることなので、モデルとなる人の真似していくのもよいでしょう。
4.新しい学びを常に得ていくこと。
新しいことや新しい環境で学ぶことは自分自身の新しい可能性の発見に繋がります。
まとめ
世界の情勢から学び、自分の今後の目標設定を明確にして、モデルを決めてそこから学び、新しい環境で自分自身を教育していきましょう。
営業で成果を出すために磨くべき要素とは?
◯営業に求められる要素は、より早い信頼関係の構築
企業においては、営業は売り上げを生み出す1番最初のきっかけとなるポジション。営業力が売り上げの全てを決める、といっても過言ではないくらい、重要視されています。
営業で契約を取りきる、営業で大きな商談を成功させる、営業で成果を出すために必要とされる要素とは一体なんでしょうか?
一般的にはコミュニケーション能力、プレゼン力といったスキルや、お客様を深く知る力、ニーズ喚起力が挙げられます。それら要素は非常に重要だと考えます。その上で、大きな成果をあげるために必ず必要だと考える要素は「
より早い信頼関係の構築」と私は考えます。
多種多様な企業が乱立する現在の営業市場においては、製品自体のクオリティの差があまり重要視されなくなっているのかもしれません。例えば、スーパーで食器用洗剤や洗濯洗剤は、差が無いように見えます。
けれど、TV通販だと、そんなメリットがあるのか!と感じて買いたくなった経験はありませんか?
性能の差なのかもしれませんが、本当は大した差がないのかもしれません。そんな状況下では、お客様が商材・サービスの営業を受ける際に着目する部分は、その営業パーソンが「
信頼・信用に値するか」となります。
◯信頼を勝ち取る営業とは、お客様を想った行動・姿勢
あらゆる技術が成熟して似通ったサービスが乱立した現代においては、最終的な判断材料となるのは「情報の元がいかに信用に足るか」です。既存顧客の場合は長い期間積み上げてきた実績が信頼を生みます。逆に、新規開拓の飛び込み営業では、この「信頼・信用に値するか」はよりシビアに見られることでしょう。企業のバリューネームが持つブランド力も力を発揮しますが、やはり対面した際の営業パーソンが与える影響は大きいです。
そのため、
・第一印象でいかにお客様の信頼を勝ち取れるような振る舞いができるか
・お客様に「人として」気に入られるか
これが、大きな要素となります。
立ち振る舞いや、言葉の選び方はスキル・テクニック的な要素でもありますが、何より1番お客様に伝わるのは
「
その商談に対する姿勢」であり、「
どれだけお客様のためを想った行動ができているか」です。
心からお客様に敬意を持ち「このお客様にお役に立ちたい!」と思っているなら、初めての顔合わせでの挨拶の表情や声のトーンも一挙手一投足に注力するでしょう。忙しいお客様に1度2度断られようとも、その姿勢は変わることはないでしょう。商談までの期間も当日も、お客様の現状をヒアリングし、理解することに第一に努めるでしょう。商談の時間を頂いたことにも大きく感謝し、終了後のお礼のメールは別れて間髪入れず送ることでしょう。
これらは些細なことかもしれません。しかしそのような、人としてされて嬉しい当たり前のことを、一つ一つ真摯にやっていくことがお客様との信頼関係を確実に構築していきます。
◯スキルやノウハウよりも、まずは自分と向き合うこと
上記の信頼関係を構築する力を磨くために、効果的なトレーニングはどのようなものなのでしょうか?
私は、営業として必要な知識、ノウハウを向上させる前に、通過すべき段階があると考えます。
それは、「
営業としての自分自身の目的やあるべき理想像に向き合うこと」です。そのため、研修の中で自分自身を見つめる必要があると考えます。
自分自身が、どんな営業になりたいか。
どんな営業なら、お客様に求められ、信頼されるか。
その理想像が明確であればあるほど、スキルやノウハウがどのように目的・目標に対して効果的であり、重要となるかがより明確となり、より行動への原動力となるでしょう。
◯営業で成果を出すために磨くべき要素は、どんな人物となるかを明確にすること
営業パーソンにとっては「
どんな人物となれば成果が出るか」を自分自身が向き合い、明確にすることがまさに磨くべき要素だと考えます。
・お客様にとって必要と思われる人財
・強い信用を傾けられる人物
そんな魅力的な営業パーソンになれたとき、どんな商材・サービスを取り扱っても、必ず売り上げをあげ成果にすることができるようになっているでしょう。
チーム株式会社
代表取締役 太田泰史
成熟社会における生産性の向上
戦後一貫して経済成長と人口増加を果たして来た日本ですが、21世紀に入り成熟社会を迎えたと言われています。
成熟社会とは、経済や社会制度が発展し、必要な物やサービスは満たされ、自由で便利な社会です。
多様な価値観が受け入れられる社会で、個人がとことん自己実現を目指すことができます。
その一方で日本の総人口が2011年から6年連続で減っています。
総務省が公表した2017年2月1日時点の推計によると、総人口は1億2683万人で、前年に比べ18万人の減少しています。
高齢化が進み、亡くなる人が増える一方、生まれてくる子どもの数は減っています。
差し引きで人口は減っていき、15~64歳の生産年齢人口も減り続けています。
この構図はいや応なく続きます。
国立社会保障・人口問題研究所の将来推計人口によると、60年の総人口は約8700万人になります。
この時、0~14歳、15~64歳、65歳以上の人口比率はおよそ1対5対4になっているといわれています。
人口減少はそのまま経済の成長の鈍化に繋がります。
十分な少子化対策が必要ですが、たとえ子どもが増えてもその子たちが社会の担い手になるには20年ほどの時間がかかります。
成熟社会の前提となる経済成長のためには、女性や高齢者の社会進出の必要性と同時に、1人1人の生産性のアップが必要になります。
それでは日本の生産性の現状はどうでしょうか。
公益財団法人日本生産本部によると、2014年のデータで日本の生産性は先進7か国で最下位となっています。
参考URL:
logmi
1位:アメリカ
2位:フランス
3位:イタリア
4位:ドイツ
5位:カナダ
6位:イギリス
7位:日本
日本の生産性が低い理由は何なのでしょうか。
公益財団法人日本生産本部の公表結果です。
長時間労働が評価される社会
・アウトプットよりインプットの重視
・残業しないとこなせない仕事量
・管理者の効率への関心の薄さ
時間管理への取り組みの遅れ
・スケジュール管理や業務の申請などの日常業務に無駄な時間
・ITツールの利活用が不十分
時間に対するマネジメントの意識の薄さが挙げられています。
ではどのように生産性を上げていくべきでしょうか。
問題解決として「フレックス」があると出ています。
「フレックス」の意味は、柔軟性ですが、ここでは自己裁量で決められることが含まれています。
確かに個人に権限があれば、業務のスピードアップ柔軟な対応が可能で、生産性が上がります。
同時に自分でタスク管理や時間管理をする必要があります。
経済の活性化のためには一人ひとりの生産性アップが必要です。
生産性がアップすれば個人でも使える時間が増えライフスタイルの充実にも繋がります。
そのためにも自分自身のタスク管理や時間管理の能力を磨いていきましょう。
チーム株式会社
代表取締役 太田泰史