スタッフ 2017.04.1.

歴史から学ぶ 変革の時に大切なこと

仕事や商売においてさらなる大きな結果を作るときには、自分自身や組織を大きく変える時があります。
そのような変革の時にはどういったことが大切になるのでしょうか。

様々な偉人や経営者は歴史から学ぶことの重要性を唱えています。
経営者のお薦めのビジネス書に「坂の上の雲」や「太閤記」など歴史書が並ぶ場合も多いです。
歴史は繰り返すと言いますから、未来を予想する上で過去から学ぶことも役に立ちます。
ここでは日本の歴史から変革の時に大切なことを学んでみます。

日本の歴史を見ると時代毎に大きな変革が何度か起きていますが、その中でも様々な経営者に注目されるのが
『明治維新』
です。
歴史の授業で必ず習う項目ですが、そもそも明治維新とは、黒船来航をきっかけに江戸幕府が倒れて武士の世が終わり、日本が近代国家に生まれ変わった過程です。
政治経済、身分制度、法体系などあらゆる分野が一新した一大変革期と言えます。

どうしてそのような大きな変革ができたのでしょうか。
その理由を一つ一つ見ていきます。

1.世界の情勢を踏まえしっかりとした危機感を持ったこと
江戸時代は日本は太平の世で200年以上もの平和が続いていました。
しかし世界はそうではなく、欧米列強がアジア諸国を植民地にするために進出しており、日本も自ら力を持たなければその危険性がありました。
世界の情勢を踏まえしっかりとした危機感を持ったことが変革のできた第一の理由です。

2.明確なビジョンがあったこと
「富国強兵(国家の経済を発展させて軍事力の増強を図ること)」
「殖産興業(産業を育成すること)」
これは明治維新の具体的なスローガンですが、欧米列強に対抗できる国家にするというビジョンがあったため、具体的にやるべきことも明確でした。

3.モデルから学んだこと
その時代の大国であるイギリスやドイツ、フランスなどから徹底的に学びその諸制度を取り入れています。
日本古来の制度があるからと頑固にならず、ビジョンの達成に必要なことをどん欲に取り入れました。

4.新しい人材活用
完全ではないですが身分制の撤廃や大学を作ることで、多くの国民が新しく高等教育を受けて立身できる道が開けました。
本格的な義務教育や女性の教育もこの時代からです。


ここでは国家の変革という大きなテーマでしたが、個人においてもこういった視点は取り入れることができます。

1.世界の情勢がどのようになっているか広く見聞を広げること。
世界の情勢は刻一刻と変化しており特にアジア諸国の経済発展は著しいです。
またテクノロジーの進化に伴い優秀な外国人労働者が日本に流入しています。
日本人だから大丈夫ではなく、自分の仕事が将来も自分しかできないことなのかいい意味での危機感は必要です。

2.個人でも明確なビジョンを持つこと。
終身雇用・年功序列が崩壊し会社が将来設計をしてくれる時代は過去になりつつあります。
自分で自分の将来のビジョンを決めていくことが大事です。

3.自分のビジョンを実現するためにそれを既に実現している人をモデルとして学ぶこと。
学ぶことは真似ることなので、モデルとなる人の真似していくのもよいでしょう。

4.個人であれば新しい学びを常に得ていくこと。
新しいことや新しい環境で学ぶことは自分自身の新しい可能性の発見に繋がります。


世界の情勢から学び、自分の今後のビジョンを決めてモデルを決めてそこから学び、新しい環境で自分自身を教育していきましょう。

チーム株式会社
代表取締役 太田泰史