スタッフ 2017.04.1.

成熟社会における生産性の向上

戦後一貫して経済成長と人口増加を果たして来た日本ですが、21世紀に入り成熟社会を迎えたと言われています。

成熟社会とは、経済や社会制度が発展し、必要な物やサービスは満たされ、自由で便利な社会です。
多様な価値観が受け入れられる社会で、個人がとことん自己実現を目指すことができます。

その一方で日本の総人口が2011年から6年連続で減っています。

総務省が公表した2017年2月1日時点の推計によると、総人口は1億2683万人で、前年に比べ18万人の減少しています。

高齢化が進み、亡くなる人が増える一方、生まれてくる子どもの数は減っています。
差し引きで人口は減っていき、15~64歳の生産年齢人口も減り続けています。

この構図はいや応なく続きます。
国立社会保障・人口問題研究所の将来推計人口によると、60年の総人口は約8700万人になります。
この時、0~14歳、15~64歳、65歳以上の人口比率はおよそ1対5対4になっているといわれています。

人口減少はそのまま経済の成長の鈍化に繋がります。
十分な少子化対策が必要ですが、たとえ子どもが増えてもその子たちが社会の担い手になるには20年ほどの時間がかかります。
成熟社会の前提となる経済成長のためには、女性や高齢者の社会進出の必要性と同時に、1人1人の生産性のアップが必要になります。

それでは日本の生産性の現状はどうでしょうか。
公益財団法人日本生産本部によると、2014年のデータで日本の生産性は先進7か国で最下位となっています。
参考URL: logmi

1位:アメリカ
2位:フランス
3位:イタリア
4位:ドイツ
5位:カナダ
6位:イギリス
7位:日本

日本の生産性が低い理由は何なのでしょうか。

公益財団法人日本生産本部の公表結果です。

長時間労働が評価される社会
 ・アウトプットよりインプットの重視
 ・残業しないとこなせない仕事量
 ・管理者の効率への関心の薄さ

時間管理への取り組みの遅れ
 ・スケジュール管理や業務の申請などの日常業務に無駄な時間
 ・ITツールの利活用が不十分

時間に対するマネジメントの意識の薄さが挙げられています。

ではどのように生産性を上げていくべきでしょうか。

問題解決として「フレックス」があると出ています。
「フレックス」の意味は、柔軟性ですが、ここでは自己裁量で決められることが含まれています。

確かに個人に権限があれば、業務のスピードアップ柔軟な対応が可能で、生産性が上がります。
同時に自分でタスク管理や時間管理をする必要があります。

経済の活性化のためには一人ひとりの生産性アップが必要です。
生産性がアップすれば個人でも使える時間が増えライフスタイルの充実にも繋がります。

そのためにも自分自身のタスク管理や時間管理の能力を磨いていきましょう。

チーム株式会社
代表取締役 太田泰史